要請書関連 » 2007/01/22 要請書「二子玉川東地区再開発事業を一旦中止し、計画の見直しを求める申入れ書」

世田谷区長
熊本哲之 殿
二子玉川東地区再開発事業を一旦中止し、
計画の見直しを求める申入れ書

2007年1月22日

「にこたまの環境を守る会」
会長・野崎 宏


世田谷区は二子玉川東地区市街地再開発組合から昨年12月27日に提出された 「権利変換計画認可申請」を自ら審査すること無く本年1月5日東京都に送付した。 担当者によれば「認可庁は東京都なので世田谷区はその内容をいちいち審査しない」とのことであり、その姿勢にはこれからの生活再建がどうなるのかと苦悩を重ねる住民への配慮が見られない。 ことは立退きか、廃業かが迫られる住民にとっては死活にかかわる問題である。 この再開発計画は住民が望んだものではなく、再開発計画には期待のひとかけらも無い。 世田谷区が住民の頭越しに東急電鉄グループと取決めたものである。 本来なら住民の生活を守るべき世田谷区は、大企業の横暴をチェックしなければならないのにそれをせず、むしろ大企業に迎合し、住民の人権を侵害していることはあってはならないことである。 私達は万感の怒りをもって世田谷区に抗議し、猛省を促すものである。

  1. そもそもこの再開発計画には、公共性がない。地権者の総意によらず、 事業用地の85%を所有する東急グループが、私的利益を追求する為に地域性にそぐわない、高層ビルを乱立し、客の呼込みを図る経営要請によるものであり住民の為のものではない。世田谷区は繰り返し「にぎわいの核づくり」と称して公金の投入を続けているが、区民はこのような計画を進める為に税金を払っているわけでは無い。この計画に」投入される公金は、世田谷区によれば700億円にものぼるといわれているが、この金額は区民一人当たりほぼ9万円といわれ、地元玉川町民が納める住民税の50年分にも相当する。公金は区民全体のために使うべきであって、僅か60余名の地権者、とりわけ大土地所有者の東急グループに利益をもたらすこの計画に投入する事は許される筈も無い。
  2. 再開発組合の違法的な言動についても、世田谷区はこれを容認加担している。例えば昨年11月9日再開発組合は「権利変換」かかわる決議をなすべき総会を開いたが、公告縦覧にあたって「権利者自身に関する部分のみを閲覧し、他人に関する部分の閲覧は行わない」とする付帯事項を多数決で決議している。公告縦覧とはあまねく万人に開示するものであり、これに制限を加えることは法律違反であり、総会自体が無効となるべきものである。しかもこの総会には、世田谷区の担当職員(複数)が同席しており、これを黙認したことは世田谷区の責任が厳しく問われるものである。
  3. さらに地権者66名中43名という賛成割合は僅か65%にすぎず、平成12年の「都市計画決定」の都市計画審議会に報告した「地権者の75%の賛成がある」という事実にも反するものであり、また平成16年に事業認可申請に必要であったはずの最低要件三分の二の同意をも満たしていない。 世田谷区はこの件について、ただちに調査すべきであるにもかかわらず「再開発組合は立派な法人格を持った団体であり、いちいち問いただすことはない」と放言、ここでも再開発組合に迎合している。
  4. 世田谷区はこれまで「権利変換は一人一人の財産が動くもの、したがって 全員同意が原則、その為に再開発組合を指導してゆく」と繰り返しながら、ここに至って「多数決で決める、決めないは再開発組合の問題、区がとやかく言えない」とその態度を転換させたことは、ここでも住民の利益を守らなければならない行政としての責任を放棄したことは、批判されてしかるべきである。
  5. 公共性が無いばかりか、環境破壊のために公金を投入することに反対の声は日を追ってたかまり、昨年12月11日には世田谷区に対して、再開発事業への公金支出の返還を求める住民監査請求はその結果である。 また平成17年10月には再開発組合を相手どり工事差止め訴訟も提訴され、現在その審理がすすめられている。そのいずれにも広く世田谷区民が参加している。それは再開発地域の住民だけを説得すればことが済むという問題ではないことを示しており、いまや世田谷区民全体にとって、世田谷区民の環境、景観破壊、公金支出の違法など不当性の糾弾の問題となっている。
  6. 世田谷区が真に「公共の利益に資する事業を遂行する」とするなら、現在のような乱暴この上ない計画を一旦中止して、区民の声に耳を傾け計画内容を見直すべきである。                                                  

以上

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